モノや文化、人などを新たに生みだす人。
既に価値あるものに磨きをかける人。
伝統を守り優れたモノを創り続ける人など、福井の「つくりびと」の声をご紹介していきます。
提供:福井の地酒 九頭龍
第10回のつくりびとは
箸ファクトリー宮bow 宮保克行さんです。
手が不自由で思うように動かすことができない方でも使えるお箸「愛bow」が注目を集めています。汎用品から完全オーダーメードまで、一人一人の手に馴染む箸を一つ一つ丁寧に作っていきます。
箸を仕事にしようと思ったきっかけは、一人の障害をもつ方との出会いだったそうです。スプーンやフォークではなく、箸で食べたい。でも、使うことができる箸がないから作って欲しい。オリジナルオーダーメードの箸はこの1本から始まりました。
宮保さんは子供の頃から物を作ることが大好きで、図画・工作が得意だったようです。そこで、富山の大学で木材工芸を学び、卒業後は石川県の家具工房に就職。念願の職人デビューを果たします。でも、ものづくりが大好きだからこそそれを仕事にすることの違和感を感じ退社。福井県内の酒造会社に転職し、酒造りの職人になります。木工は仕事の閑散期にあたる夏場に趣味として取り組み個展を開くなどしていらっしゃったそうです。酒造りについてのイロハも習得したところ、やっぱり木工への未練は捨てがたい。そんな時出会ったのが先にご紹介した障害を持つ男性との出会いだったそうです。
2010年酒造会社退職と同時に箸ファクトリー宮bow設立。手が思い通りに動かない方でも使えるお箸「愛bow」3ラインナップを中心に、お箸、そして木工品を製造、販売しています。
「箸は食事を口に運ぶための道具であるばかりではなく、日本人の心の一部であり、和食文化の一部である。」
愛bowは手が不自由で思うように動かすことができない方にもお箸で食べる喜びを伝えます。
さて、宮保さんが作る木工は「愛bow」に限らず、お箸、木のおさじ、マグカップ、大皿など全て手に取るとすっと手に馴染むのが特徴です。この馴染むという心地よさを是非体感して下さい。箸ファクトリー宮bowは福井市西開発にあります。詳しくはホームページまで。
箸ファクトリー宮bow URL http://miyabow.com/