モノや文化、人などを新たに生みだす人。
既に価値あるものに磨きをかける人。
伝統を守り優れたモノを創り続ける人など、福井の「つくりびと」の声をご紹介していきます。
今週は陶芸家、柳瀬陶房 柳瀬和之さん42歳です。越前市今立ご出身。今立といえば越前和紙ですよね。実は、柳瀬さんのご実家の家業は和紙と作っていらっしゃる製紙業です。サラリーマンを経て、陶芸の道に入られました。子供の頃は料理人になりたかったそうですが、その料理を盛る皿や鉢、器に興味が移ったとおっしゃっていました。
サラリーマンを辞めた後、越前町で修業。4年間の修業はほぼ無給。夜はアルバイトをするなどして生計を立てたそうです。自身の屋号の下、陶芸一本でやっていけるようになったのはここ5,6年とのこと。夢だけでやれるほど甘い世界ではありません。
今立の工房にお邪魔したのですが、工房の周囲には、さすが越前和紙の里だけあって、多くの製紙工場が立ち並んでいるんですよ。柳瀬さんご本人は、縁あって陶芸の道に進まれましたが、ものづくりの心は、この環境で育まれたんだろうなあと実感しました。製作途中の陶器が、棚にぎっしり並んでいました。料理人になりたかったという柳瀬さんの創る陶器ですから、きっと、新鮮な刺身が映える大皿、ことこと煮込んだ煮物が美味しく見える大鉢、また、コーヒーの香り立つコーヒーカップが出来上がるんでしょうね。
柳瀬陶房website http://www4.ttn.ne.jp/~hoyasa/
柳瀬さんのブログ http://plaza.rakuten.co.jp/utuwa0324/