モノや文化、人などを新たに生みだす人。
既に価値あるものに磨きをかける人。
伝統を守り優れたモノを創り続ける人など、福井の「つくりびと」の声をご紹介していきます。
若狭小浜は若狭塗のふるさと。今から400年以上前からあったとされています。塗った漆の上に松葉や卵の殻、アワビの貝殻などで模様を付け、さらに漆を塗り重ね、研ぎ、磨き、つや仕上げをします。この独特の技法は、国の伝統工芸品の指定を受けるほど貴重なものです。
さて、加福さんは漆器店の4代目。元々は販売の仕事をしていらっしゃったそうですが、23歳でこの道に入りました。20年弱のキャリアを持ちます。工房にお邪魔したのですが、2人座るのが精一杯という空間に、製作途中の商品が所狭しと並んでいました。中にはユニークなものとして、大きな塗りかけの瓢箪がありましたよ。根気が求められる作業。中には1年をかける作品もあります。
最近では本物の塗り物に興味を持ち、オリジナルの若狭塗箸を買い求める若い方もいらっしゃいます。中には枕に若狭塗を施してくれといういうオーダーもあるそう。小さな工房から心のこもった塗り物が少しずつでも着実に誕生し、欲しい人の手に渡ります。
加福漆器店 website http://kabukusikki.sakura.ne.jp/