こんにちは、飴田彩子です。
今回は、宮沢賢治の「注文の多い料理店」を取り上げました。
きっと誰もが子どもの頃、読んだであろう物語。
二人の猟師が山で道に迷ってしまう。
お腹が空いたなぁと思っていると、立派なレストランが出現。
二人は入ってみるのだが・・・。
客が注文するのではなく、客に注文する店。
このレストランの正体とは・・・。
お話は福井県立大学教授、木村小夜さんです。
木村さんが手にしている本は和田誠さんが装丁を手掛けたもの。
絵がユニークで楽しい(岩崎書店)。
この「注文の多い料理店」には賢治自らが宣伝文句を書いています。
「糧に乏しい村の子どもらが都会文明と放恣な階級とに対する止むに止まれない反感です」と。
また、序の部分は「わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、
あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません」と締めくくっています。
これらの賢治の言葉から、
この物語が単に、
「山猫に騙され、食べられそうになる猟師の話」ではないことが分かります。
実はこんなに奥が深かったんだ・・・やっぱりさすがの人でした、宮沢賢治さま。