福井市荒木新保町にお店を構えるシフォンケーキのお店「Snow Cafe」。
このお店のオーナーである、合同会社六花(りっか)工学 渡辺洋(わたなべ・ひろし)さんをお迎えしました。
本業のお仕事とは別に、趣味が高じて始めたカフェで出しているのが「シフォンケーキ」。
コロナ禍にうけた講座で出会った方に誘われ、始めたのが
「フィリピンでシフォンケーキの作り方を教え、
路上生活の青少年たちに就学・就業の機会を与える」という事業です。
フィリピンは、今でも貧困の差が激しく、富裕層も一定数居るんですが、
その傍らには、スラム街が広がり、子供たちは学ぶことも働くこともできず
貧困のスパイラルに陥っているといいます。
そんなスラムの子どもたちに、食べ物と、職に就く機会を与える。
そこに登場したのが、渡辺さんが作る「シフォンケーキ」でした。
渡辺さんは、主にZoomなどを活用して、現地の子どもたちにシフォンケーキの作り方をレクチャーし、
シフォンケーキを焼き、販売する仕事を与え、それまで職に就く機会のなかった子どもたちに、雇用を生み出しました。
大変だったのが「材料の調達」。
日本には当たり前にあるものも、フィリピンにはないものも多く
渡辺さんが現地に赴いたときに、材料選びから調達までの段取りもされたそう。
フィリピンの製造スタッフには、シフォンケーキを焼く技術やテクニックはもちろんのこと、
何のために働くのか、自分のまわりにいる貧しい人たちを助けるにはどうすれば良いのか、
働くことについての考え方までも教えているんです。
フィリピンの子どもたちはめきめき上達し、プレーンのシフォンケーキは
渡辺さんが焼くものとそん色ないものが作れるまでになっています。
現在は、「抹茶シフォンケーキ」を作るために日々試行錯誤を繰り返している最中だといいます。
そんな、渡辺さんの「Snow Cafe」のシフォンケーキ、サマンサさんも頂きました!
「おいしい~~~~!口の中に「雲」が!」
ふわふわしゅわっとした溶けるような食感のシフォンケーキに大感激!
最後に、渡辺さんが話してくれました。
「SDGsの目標を達成することを目的にしてはいけない。
目の前にあるものを使って、どんなことができるか。
そこを考え、実践することによっておのずとSDGsの達成も見えてくる」
シフォンケーキで何ができるのか。渡辺さんの挑戦は続きます。