鯖江在住の窪田嘉政さんがゲストです。沈金という技法で漆絵を描く美術作家でいらっしゃいます。二匹のウサギの耳がシーソーになって二匹のネズミが遊んでいます。
真っ黒い漆のボードに沈金刀で無数の傷をつけて、そこに漆を塗り、さらに金粉を流し込み、漆黒のボードに金色の絵を書いていきます。窪田さんの腕の見せ所はこの後で、そこに色を自在に加えてカラフルな漆絵を完成させます。このサイズだと制作期間は3週間を超えるそうです。
左が色を加える前、右は色を加えた後です。印象が全然違いますよね。
漆塗りのことを「JAPAN」と英語では言い、まさしく、和の伝統技術の代表です。でも、窪田さんの作品は、デザインが実にヨーロッパ的なため、和のベースに洋のファンタジーがそこに加わって独特の世界観を醸します。
窪田さんは弟さんの作品と共にこの度「兄弟展」を福井市北四ツ居のカフェあんのんで開催します。期間は10月2日から1ヶ月間。期間中の日曜日は窪田さんが来場されています。水曜日は定休日です。どうぞ沈金の世界に触れてみて下さい。